2012年1月4日水曜日

将来「医療介護労働力が安い国=日本」となるなら。

今、介護を担うヘルパーの給与がよく問題視されている。また、医師はいまだに高所得とはされているものの、過酷な労働が明らかとなり、その賃金は決して魅力的なものではなくなってきている。これが、さらに進むことでどのようなことがおきるのか、少し考えてみた。

製造業の労働資源として国外の安い労働力へ企業が流れる現象が、もし、日本の医療者介護者の低賃金が進むことで、たとえば、中国をはじめ世界の都市部の医療介護労働者の賃金が、日本よりも高額になったとするならば、将来的に、世界が日本への医療介護資源への依存を進めようとする可能性があるとは考えられないだろうか。もちろん、国内で激増する高齢者がひと段落する30年後程度の話だが・・・。

ポスト高齢化社会の日本はこのようになっている可能性があるのかもしれない。

安くて高品質の労働力のおかげで、日本で医療は安く提供できる。
迎えた超絶高齢社会のために医療介護人材を大量に用意したため、若手の多くはその分野での労働経験が豊富だ。しかし、産業構造が荒廃し、今は安い労働を行うしかない。その一方で彼らの労働の質はめっぽういいようだ。
病院立地、もしくは、患者としてそれなりの療養生活を送るには質が高く安い医療・介護労働力を確保できる場所として日本は魅力のある場所だ。気候も穏便だし、交通インフラや通信インフラも整っている。居住に関して文化的・宗教的制約も少ないようだ。
大人口を擁するアジアへの医療産業進出を考える上でのステップとして日本は適している。
最高度の医療を提供する日本国外のアジアの病院治療へのアクセスも良好である。

日本は理想の老後を送る場所となるのかもしれない。

ポスト高齢化、ポスト経済大国の時代の日本にとって、良くも悪くも、安く質の高い労働力に支えられた医療介護産業立国がひとつの方法であるのかもしれない。と想像してしまった。

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